図書館のおすすめリストで見つけた絵本・おふろだいすき(松岡享子・作、林明子・絵、福音館書店)
子供の日常にあるお風呂と、空想の世界が行き来する楽しい内容です。
タイトルの通りお風呂が大好きな子も、反対にお風呂嫌いな子も楽しめる!
特に動物好きの子におすすめです。
「おふろだいすき」の対象年齢やあらすじ、実際に読み聞かせてみた様子・反応をお伝えしていきます。
おふろだいすき絵本の対象年齢
対象年齢は4歳ぐらいから。図書館の年齢別リストに掲載されていました。
もう少し早く読んであげても内容を理解できると思いますが、ページ数が40ページあるので、なかなか読み応えがあります。
4歳の甥っ子が遊びに来るというので、何か絵本を読んであげようかと図書館に行きました。
地元の図書館では、年齢別に子どもにおすすめの本をリストにした独自の冊子を作っています。
それによると、子どもにとっての絵本は大人の感覚とは全然違っているようです。
大人は小説を想像して楽しむのですが、子どもはファンタジーでもなんでも、そのお話の主人公になりきって物語をまさに体験するのだそう。
なので面白い絵本はなんども体験したくなるし、そういう楽しい思いを重ねていくことで絵本、ひいては本は楽しいものだということを感じていくそうです。
そのために必要なのは、物語の視点が主人公のみであること、またハッピーエンドで終わることが望ましいとのこと。
そう図書館の人が言うのを聞いてリスト冊子をみていると、目についたのが『おふろだいすき』という絵本でした。
おふろだいすきのあらすじ
まこちゃんという男の子が主人公で、おもちゃのアヒルのプッカと一緒にお風呂に入るという物語です。
お風呂の温かく立ち上る湯気が、入浴という日常の行動をファンタジーへといざないます。
なんと湯船の中から、個性あふれるペンギンやアシカ、カバといったいろんな動物が出てきます。
最後はみんなで一緒にお湯につかって50を数えると、脱衣所からお母さんが「あがってらっしゃい」と声をかけます。と同時に、動物たちはお湯に潜り、それっきり出てきません。
日常と、子どもの空想をみごとに行き来する上質なファンタジー絵本です。
おふろだいすきの読み聞かせ
甥っ子は動物が好きなので、喜んでくれるかな?と思い早速借りていくことに。
読んであげると、お風呂からどんどん動物が出てきて、次は何がでるんだろうとワクワク感に目をキラキラさせて絵本をじっと食い入るように見ていました。
どんどん大きな動物が出てくるたびに、でけー!とか、カバなど知っている動物がでてれば、この前動物園でみたー!といって興奮していました。
数を数えるところも面白かったようで、ずるして数をごまかすシーンに笑っていました。
後日、甥っ子の親(私の弟)から聞いた話ではあの絵本をとても気に入ったようで、何度もリクエストされたという話と、
お風呂にはいると、「ペンギンさんがねー」とか物語の話を聞かせてくれるということ、
またお湯につかって数を数えるのがお気に入りになっているという話を聞きました。
さいごに
『おふろだいすき』の絵本は1982年に出版されたということでもうかれこれ40年近く前になります。ですが古臭いという感じはまったくしません。
私自身も小さいころ、お風呂におもちゃを持ち込んではいろいろ遊んでいたのを思い出しました。
お風呂はどこか日常とは違う扉がある場所なのかもしれません。
きっといい絵本というのは普遍的で皆が共感できるものをを描いているのかなと思いました。